タミヤ ファルコン 走行会仕様車

持ってる車を適当にあげるコーナーへようこそ。


ファルコンはエントリークラスでは珍しい4輪独立サス+オイルダンパー標準装着車であり
海外の旧車サイトではクラシックタミヤRCのこのクラスの銘品として
ホーネットより高い評価を受けていますが、国内ではなかなか不遇の扱いを受けています。

私、そんなこいつが不憫になってきました。と共に、き〜やんさんやバンさんの、ノーマルファルコンを見せつけ続けられているうちにだんだん欲しくなってきました。

で、オークションを覗いてみました。


再販までジャンクでも高値で取引されていたグラスホッパー&ホーネット
、あるいはフォックス系と比較すると、まさに投げ売り状態です。トホホ(・ω・);;

 

 

おかげでジャンクというにはもったいないコンディションのシャシを格安購入できました。

もっとも、最初はダンパーやホイールハブ、リンケージ等を流用するための
部品取りくらいにしか考えてなかったのですが
実際に現車を手にしてみると、各部がカッチリ出来てて好感が持てます。
コストを削りながらも非常に真面目に作られている印象があります。

手元に届いたシャーシは写真のようなコンディションでした。
ただかなり間違って組み立てられていたのでTamiyaclub.comで説明書をDLし
まずは正しく組上げ直しました。

 

バラしてみると、メンテ性も非常に良い事が分かりました。
アッパー・ロアー共しっかりとしたHアームで構成された
Fサス周りのガタの少なさはこの時代の田宮車とは思えないほどで、
動きも非常にスムーズです。

この車が現役当時の頃、僕はサイボーグのような大改造車にしか興味がなかったのですが
当時のタミヤグランプリが現在のような厳しいレギュレーションで運営されていたなら
この車を選んでいたかもしれません。そうとなれば走らせてみたくなるのが人情です。

 

ワイルドワン・ストライカー系の走りを思えば、かなり素直に走りそうな気がします。
セッティング次第ではレースでもいいとこいけるかもしれません。
早速軽チューン開始です。


ストック状態のファルコンは
現代の基準よりずっと小径な標準タイヤで車高を稼ぐためか
かなり不健全なセッティングになっています。
トー角の変化も大きく、このままレースに使うのは抵抗があります。

フロントには標準ではCVAショートが装備されますが
ケース長が長すぎるのでそのまま車高規制してしまうとストロークがとれそうに
ありません。

ためしに手元にあったグラベルハウンド用のフロント用CVAダンパーを装着すると
長さ的にはこちらのほうが適しています。
ジオメトリー的にも、トー角変化の少ない「美味しい部分」が使えていいのですが
黄色い部品を効果的に配している、この車の意匠を損ないます。

せっかくなので、外見は出来るだけノーマル風に仕上げたいです。
この時代のマシンとして黄色いダンパーは押えておきたいポイントでしたので、
ソニックファイター等に純正装着されたCVAダンパーミニを流用することにしました。
これは、友人のコンパ大王氏のご厚情で譲っていただき無事装着できました。

リヤはドライブシャフトとの兼ね合いがあるため、ストックのものを車高規制して
使用することにしました。(元祖軟骨であります)

どちらのCVAも、OリングをシリコンOリングに変更し、
かじりを防止してスムーズに作動するようにしています。
当時は社外品の「フロスシステム」=シリコンOリング用のキット
を買わねばなりませんでしたが、現在は純正SP部品でシリコンOリングが
まかなえます。素晴らしい(・ω・)ノ

駆動系に関しては時間もなく、手を入れるつもりはなかったのですが、
オプションの19Tギヤなら7.74:1の高速レシオになるのを知っていたので
(ストックの18Tだと8.17:1)ちょっと物足りない気持ち。
ここで裏技発見。
TA02用のハイスピードスパーギヤ(66T)のべベルを彫刻刀で削り取り
ちょっとシム調整すれば使用できる事が判明。2次出力はファルコン用は17T
TA02用は16Tなのですが、別段支障ないようです。
なにより、市販の0.6モジュールピニオンギヤが使用できるメリットがあります。
19T用の取り付け穴には26〜27枚ピニオンが適していそうです。
ちなみにこの場合、7.93:1〜7.63:1となります。

(もちろんギヤ類が共通部品で構成されているストライカーにも応用できると思います。)

 

更に欲を出し、TA02用標準ギヤが余っていたので、
加工して48ピッチの72Tスパーと合体させました。
これは加工が難しかったですが、うやむやのうちに成功しました(・ω・)ノ
これにより、32Tピニオンと組み合わせて7.03:1となりました。
これならジョンソンモーターでもかなりスピードが出そうです。
ケース周りは一切いじる必要がないのでそのままです。
外見からは中がエロいことになっているのは全く分かりません(笑

ギヤボックス内は外見フルノーマルの状態で一次を48ピッチ化し
同時にノーマル比約2割ハイギヤード化。
ダンパーやバネはストックのイメージを崩さないように
あえて黄色いダンパーにこだわっています。
秘蔵のHPIホイールも色味をあわせて染めてます。
組み合わせるタイヤは前後スパイヤースパイクです。

ボディ純正状態&シャシはniC的こだわりの仕様?

てなわけで、必要な箇所については現行パーツを盛り込んでありますが、ストックのイメージを崩さないように留意しました。

旧車はそういうことに気を使わないと
一気に「らしさ」を失ってしまう難しさがあります。

このままの状態であひる秋の陣に参戦。実戦シェイクダウンです。

で、その走りはというとなかなかスポーティ。こんなに良く走る車だったのか!弱アンダーでとても扱い易いのです。

しかし荒れた場所ではちとサスが暴れ気味。フロントに関しては申し分ないものの、リヤはバタバタ突っ張っちゃって、リヤモーター後ろ寄りバッテリーのレイアウトなのに追従性がイマイチ。

レバー比が特殊なのでちょっと気にはなっていたんですが・・・バネは現地ではいかんともしがたかったので

オイルだけ柔らかいアソシの#15に替えて(Yajiさんありがとう!)そのまま走りました。

それでも結果はAメインの4位でフィニッシュと上々でした。トラブルも出ず快調な走りに満足。

その後、スクエアロッドスプリングを投入したりリヤサス周りをちょっとづついじっています。

SFGのおじいさんとも言えるこのマシン、niCお気に入りの一台であります。

総括:タミヤさん、これも再販しません?(・ω・)?

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